モバイルwifiルータL-09Cの電池(L13)を、もう1つ入手を考えています。
入手すると電池は2つになります。充電は本体でしか出来ないので、L13を2つ充電するには
順番にするしかありません。しかし、充電時間が結構かかるので(5〜8時間)2個なら1日かかってしまいます。

それで、充電器の製作を考えたのですが、リチウムイオン電池はニッケル水素電池のように
単純な定電流充電は危険です。
リチウムイオン電池の充電は、大雑把に言うと4.0Vぐらいまでは、定電流充電してその後は充電電流を減少させ
4.2v(あるいは4.1v)で充電を終わらさないとだめです。

モバイルwifiルータL-09C電池L13は下の画像のようにACアダプタとL-09C本体をUSBケーブルで接続して充電します。


それで、実際の充電中における電池電圧と充電電流の関係を調べました。(大雑把ですが)
ACアダプタの出力をL-09Cに差し込みます。ACアダプタの出力は4.97VでL13電池電圧は、3.989V(電池の使われ方で変わる)、充電電流は400mAです。

充電開始直後3.989V(本体のランプが点灯)            数時間後4.209Vで充電電流が減少                更に数時間経過して4.219V、本体の充電中ランプが消灯し完了
  

まとめると、4.2V近くまでは電流400mAで充電して、そのあと電流は減少して行き4.2Vを少し越えて本体の充電中ランプが消灯して充電完了
のようである。しかし充電完了しても充電電流は数十mAは流れる


それでは、リチウムイオン電池の充電器製作ですが、キットも販売しているようですので、1つはキットを使っての製作
もう1つはバラで部品を揃えての製作を紹介します。(大阪日本橋デジットでキットは1000円、MCP73861は350円)
ここで、心臓部となるのがMCP73861で充電制御ICです。Microchip (マイクロチップ)製ですが製造中止のようです。

キットは入力5〜12Vで、充電電流が可変出来ます。ただ、IC(MCP73861)のピンが細くて半田付けが難しいです。
部品点数は少ないのでICの半田付け以外は簡単です。下の画像での電池は試験用に購入しました(3.7V 1000mA)

キットの内容                             キットの完成(ICピンの半田付けは難しい)
 

充電開始前                                充電開始直後(LED点灯充電電流500mA設定)
 

充電電圧4.2V前後で充電電流減少                      充電完了(LED点滅、電流0になっている)
 


バラ部品の組立も同じでICピンの半田付けが難しいです。IC(MCP73861)のデータシートを見ると電圧モードを4.1Vか4.2V
のどちらかに選択出来ます。(昔は4.1Vで今は4.2Vが多いそうです)また、充電電流も可変出来ます。

バラ部品                                                                  IC周りの丸泊を除去します
 

ICピンのリード線半田付け                         4.1V、4.2V切替SWを追加                                    L13ホルダ
  


回路図 (VSET(3)端子を+5V側で4.2Vモード、GND側で4.1Vモード VRで充電電流を可変)
 


それでは、バラ部品で製作した充電器で行なってみます。電池はL-09C用の電池(L13)を使います。
4.1Vモード、400mAの充電電流設定で行います。

充電前(L13の電圧3.847V)                                        充電開始(400mAに設定、緑LED点灯)                     4.1Vで充電完了(緑LED点滅)
  

最後にMCP73861を使った回路で満足出来る充電が出来ましたのでL13を購入したら使って見たいと思います。


<参考>
左がL-09C用 右がnexus7用のACアダプタ、見た目は同じようですが仕様と内部接続が違います。

L-09C:出力4.8V 1.0A nexus7:出力5V 2A 


コネクタは正面から見ています。マイクロUSBの内部接続が違います。
L-09Cの方は1ピンが金属部と接続されています。
電圧値は、もちろんACアダプタをACコンセントに差し込んだものです。


上の画像の正面から見ての接続です。(見にくかったので置き換えました2015.9.5)