<モバイルバッテリーと負荷電流>


焦電型赤外線 センサーモジュール SB412Aの実験用電源を直流安定化電源(5V)で行い
動作確認出来たので、次はモバイルバッテリーのPoweradd Pilot X7 Power Bankに替えました。
しかし、一瞬5Vが出て0Vになってしまいます。もう1台のAnker PowerCore 10000でも同じです。これは???

<Poweradd Pilot X7 & USB充電器>の放電試験で動作しているし、なんで???、モバイルバッテリーの不良か?
それも2台とも突然に、今一度動作確認のため、タブレットに充電をすると問題なく充電します。

ここで、もしかしてモバイルバッテリーから取出す電流が小さいと出力しないのではと思いました。
そこで下記のように負荷抵抗を変えて電流値と出力の関係を調べて見ました。

負荷電流測定の様子(10Ωなので500mA)
 

適当な負荷抵抗が無かったのでカーボン抵抗を並列にして負荷抵抗をつくりました。(81Ω、65Ω、60Ω、55Ω)
○:出力する ×:出力しない
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I 負荷抵抗  I POWERADD  I ANKER I
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I 81Ω 63mA I    ×     I   ×  I
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I 65Ω 78mA I    ×     I   ×  I
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I 60Ω 84mA I    ○     I   ○  I
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I 55Ω 94mA I    ○     I   ○  I
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*実験の中で、×でも2分ぐらいまでは出力したので10分以上で出力の○×を判定した。

予想通り、負荷電流が小さいと出力しないようです。
実験結果から、84mA以下の負荷電流では、モバイルバッテリーが動作しない、そもそもモバイルバッテリーは
スマホ、タブレットなどに接続して内臓バッテリーを充電するものなので、単純に抵抗負荷などに使用する
仕様ではないのでこのような現象になったと思われる。

焦電型赤外線 センサーモジュール SB412Aの実験では消費電流が10mA以下なので、モバイルバッテリーの
出力が出ないのは納得出来ました。

それでも負荷電流の小さい機器などにモバイルバッテリーを使う場合は、本来の機器と並列に60Ω以下の抵抗を付けて
強制的に84mA以上の電流を出力させながら使う。